795: 975 ◆8t3tYFSXQ6 投稿日:2009/02/25(水) 22:00:16 ID:j6oaRjE80
私:30歳 イベントコンパニオン
彼:27歳 イベントAD


彼と出会ったのはイベント会場だった。
別会社のスタッフだった彼とは、
休憩時間にたまにお喋りをする程度のつき合いでした。
印象は、可もなく不可もなく、話しやすい物静かな人。

その当時私は長年交際していた人と別れたばかり。
寂しさもあり、たまたま帰り道で一緒だった彼を食事に誘ってみました。
そんなに親しくもなかったのですが、話に乗ってくれ食事に行くことに。

そして、食事に行ったときに告白され、つき合うことになりました
その時彼がつけていた香水の香りを何となく憶えています。
(その香水は、かれが「大事な」時につける物だと後から知りました)
ルックスもそこそこ良く、仕事の才能もありそうな彼に、
私はどんどん夢中になりました。

796: 975 ◆8t3tYFSXQ6 投稿日:2009/02/25(水) 22:02:11 ID:j6oaRjE80
つき合ってからは、不思議なことがいくつもありました。
・つき合って間もない頃、住民票を私のアパートに移してきた。
・この住所を、彼の田舎や仕事場に現住所として連絡する。
・この住所に免許書を書き換える。
・貴重品(実印やパスポートなど)や私物が次々と運び込まれる。

「君の家にしょっちゅう行くんだから、こうした方がいいだろう」
その言葉を喜んでいた当時の自分は本当にバカでした。

悲しい事もありました。
・外出先では手を繋いだりしない。
・ちょっと触れても怒られる。

仕事が終わった後待ち合わせしたときに、
待ち合わせ場所で待っている私の前を同僚と通り過ぎたのは、
当時とてもショックでした。

その時は、交際は周りは秘密にしていたので、
仕方がないと言われました。
・一人暮らししている家に連れて行ってと頼んでは断られる。
これはどんなに言っても叶いませんでした。
連れてゆくことはおろか、住所すら伝えるのを嫌がっていました。
(最終的には教えてもらいましたが)

797: 975 ◆8t3tYFSXQ6 投稿日:2009/02/25(水) 22:03:56 ID:j6oaRjE80
良く憶えていないのですが、
クリスマスやバレンタインは、
余り一緒に過ごしていませんでした。
憶えているのは、クリスマス近くに一緒に出かけた際に、
いきなり「明日、友達と温泉に行く」と言われたこと。

誰と?と聞いたとたんに怒りだし、
なぜそんなことを言わなくちゃいけないのか
と酷くキレられました。
ずいぶん時間が経ってから
「大学の友達と行く」と言ってましたが、
今思えば他の女の子と出かけていたのかも知れません。

798: 975 ◆8t3tYFSXQ6 投稿日:2009/02/25(水) 22:05:34 ID:j6oaRjE80
つき合って1年くらいたったとき、
借金を申し込まれました。
額は積んだ一万円札1cm弱。

理由は、彼の家族が作った借金を
一気に返済するため。
「貸してくれなかったら、カードローンで借りるよ」
と言われて、
交際相手がカードローンに手を出すのがどうしてもイヤで、
自分の貯金から貸しました。

ネットバンクを利用して彼の口座に入金したとき、
手が震え心臓がバクバクしたのを良く憶えています。
貸した際、借用書は取り交わしたためか、
長い時間はかかりましたが、お金は全額返してもらえました。


違和感を感じながらも、交際を続けていたある日、
私は見つけてしまいました。
彼の私物が入っている引出に洗濯物をしまっている時、
奥に入っていた古い財布が入っているのに気が付きました。

何気なく開けてみると、中に入っていたのは
「消費者金融のカード」
「私書箱管理会社の利用カード」
「派遣の契約書」

見た瞬間ドキッとしてあわててしまいました。
仕事は正規の社員だと言っていたのに…。
私書箱なんて何に使うのか…。

勝手に見たら怒られるので、何かも聞くことができません。
「おかしい」と思うだけでした。
聞くと関係が壊れてしまいそうで、怖かったのかも知れません。

800: 975 ◆8t3tYFSXQ6 投稿日:2009/02/25(水) 22:07:00 ID:j6oaRjE80
違和感が最高潮に達したのは些細な事でした。
出張先でいつものようにメールを交換していた時のこと。
「服がないから、今日は君の家に泊まるよ」
確かに頻繁に私の家に来るため、
彼の服はほとんど私の家にありました。

が、私が出張でいない時は勝手に来るような事はなかった。
次の日仕事が終わって、
自分のアパートのドアを開けた瞬間ふわっと香る香水の匂い。
「大事な時」につけるあの香水。
クローゼットの中から消えたお気に入りの服。
それまで、自分の中で否定していた他の女の存在
ありありと感じられた瞬間でした。

必死に連絡を取ろうとしても、
メールも電話も繋がりませんでした。
やっと次の日の昼間にメールが来たので、
すぐに電話をしても出ることはありません。

801: 975 ◆8t3tYFSXQ6 投稿日:2009/02/25(水) 22:08:32 ID:j6oaRjE80
その状況がとても辛くて、
たまたまその日時間のあった年上の友人に、
洗いざらい今までの事を話しました。

難しい顔をして私の話を全て聞き終わった友人は、
すぐに別れることを進めてくれました。
話ながら自分の思いを整理した私も、
このまま彼と交際を続けてゆくと、
何かとんでもないことに巻き込まれそうな
気がしてなりませんでした。

その日に私は荷物をまとめ、
次の日には「親が具合が悪くなったから」
と理由を付けて実家に帰りました。
彼からは、何度も連絡がありましたが、
直接話すのも怖くて電話には出ずメールだけで返事をしていました。
 
その後、アパートを引き払う事にして彼に退去を勧告。
ずいぶん怖い感じのメールも届きましたが、
最終的には私物を引き上げ鍵も返してくれました。
この間、私は一度も彼に会うこともなく、
彼も私の実家に私を訪ねて来ることはありませんでした。
(場所は知っていましたが)

804: 975 ◆8t3tYFSXQ6 投稿日:2009/02/25(水) 22:11:53 ID:j6oaRjE80
引き払う前、必要な物を運ぶのに、
彼がいない時間帯を狙って戻ってみると、
自分の部屋のように暮らしていた様子が残っていました。
名実共に、あのアパートは「彼の家」だったのでしょう。

それからしばらく彼からはメールが数通届きましたが、
今ではもう届きません。
他に「家」を見つけたのかも知れません。

彼が何者なのかは、
共通の友人もいないため今も分かりません。
彼の田舎は分かっていたので、調べることもできたのですが、
「今更知ってどうするの?」と家族に言われて止めました。
ヘタレですが、関わらない方を選択しました。

これで私の話は終わりです。
最後までお付き合い下さってありがとうございました。

809: 恋人は名無しさん 投稿日:2009/02/25(水) 22:24:58 ID:upEVbLiT0
>>795

泥沼にはまるまえに別れられて良かったではないか。

確かに、彼の素性は気になるけどw

810: 恋人は名無しさん 投稿日:2009/02/25(水) 22:26:20 ID:LmgzUCZu0
>>795

じわじわくる怖さだ…
この男と縁が切れて本当によかったね

811: 恋人は名無しさん 投稿日:2009/02/25(水) 22:42:36 ID:Q6Z5Nxl00
>>795
乙。
ミステリー好きな自分はすごく面白かったです。

この彼、自分の家はなく
何箇所かの別荘(彼女の家)を渡り歩いてたのかな?

814: 恋人は名無しさん 投稿日:2009/02/25(水) 23:17:27 ID:SDJGG3n00
>>795
うまく立ち回れる自信がないなら、とっととトンズラした方がお利口。
すっきりしないからって叩く欲求不満のおばちゃんは気にしなくていいよ

808: 975 ◆8t3tYFSXQ6 投稿日:2009/02/25(水) 22:20:26 ID:j6oaRjE80
交際中の記憶をたどり彼の田舎と小学校を思い出しました。
小学校の通学範囲と名字から、
番号案内で彼の実家の電話番号らしき物を
いくつか入手したところで止めました。

その時、番号案内は個人情報が漏れるので怖いなぁと思いました。

813: 恋人は名無しさん 投稿日:2009/02/25(水) 23:09:24 ID:c7Z0O7600
すっきりしない話だねえ

815: 恋人は名無しさん 投稿日:2009/02/25(水) 23:51:13 ID:GpO0OeyD0
なんか得体の知れない怖さがある…!

816: 恋人は名無しさん 投稿日:2009/02/26(木) 00:01:30 ID:xSClKJxz0
なんか読んでて背筋がゾクッとしたよ。
縁が切れて本当に良かったねえ。

819: 恋人は名無しさん 投稿日:2009/02/26(木) 00:48:55 ID:NlZnKOeV0
まぁ、怖い相手から逃げる時は徹底するってのは正解だし
それが出来たのは感心

逃げ帰るより前に何とか事情を知る方法もあった気もするが
とりあえず引き際の見事さは大した物だ

827: 恋人は名無しさん 投稿日:2009/02/26(木) 04:42:33 ID:HLhSg8hj0
これ、あからさまな修羅場が無いけど、
逆にひたひたと来るものがあって怖いな……
しばらくここ見てるけど、初めての怖さかも。